「死者を呼びだすんだ」
 墓の上でするのだから、間違いない。
 エスカは自分に向かって言い聞かせていた。
 人は死した後、肉体の桎梏から逃れて忘却の河を渡る。しかし、それは生をある意味でまっとうし、正常な終わりを迎えた者の話だ。魔よけの杭を打たれて封じられたというメリアナは、いまだこの地中に留めおかれている――エスカは、そうであることに最後の希望をかけようとしていた。
 シアは言葉にこもった力を自信だと思ったようだが、それは誤解だった。たんに怯えている自分に対して強く命じていたに過ぎない。
 シアはエスカの緊張した声を聞いて、それ以上を訊ねようとはしなかった。
 それでなくとも、なにを問えばいいのかもわからない。
 静寂の中で長く息を吸うかすかな音がして、エスカが深呼吸をしているのがわかった。吸って、吐いての繰りかえしは、規則正しくつづいた。しだいに間隔が長くなり、息の深さが増してゆく。しまいには、実際に呼吸をしているのかどうかわからないくらいになってきた。ただ、少年の意識がしずかに内へ内へと向かっていることだけがなんとなくわかる。
 シアはまぶたを閉じて、自分の意識をエスカに集めようとした。
 そうすれば、少年がなにをしているのか、切れ端だけでも知ることができるのではないかと思ったからだ。
 試みを始めようとしてすぐに、暗闇の中で声が響いた。
 澄んだ声だった。
 エスカの口から流れ出ているのは、不思議な音律をともなった、まるで楽であるかのように耳にひびく言葉だった。あきらかになにか深い意味をともなったものであろうと思われるのに、その意味となると、シアには皆目分からない。しかし、言葉が、そのひびき自体に深いなにかを秘めていることは感じられる。
 少年の喉は、歌うたいの鍛えられたそれのように、なめらかに安定して、言葉を紡ぎだした。
 シアは、声が大気をふるわせ壁にぶつかり跳ね返ってくるのを、肌で感じ取った。空気の振動だけではない、隠された力が、この場この時にいあわせているあらゆるもの、あらゆる存在にはたらきかけているようだった。頬や背筋がちりちりとした。
 これは、頭の中の声や、縄抜けとは違う。
 オルジスが魔法と称した、多くのこととも違っている。
 シアは、少年のそばに立っていられなくなって、あとずさった。
 耳には言葉――呪文がうちよせつづけている。けして大きな声ではない。むしろ、影響をできうるかぎりわずかな空間でとどめようとするかのような、小さな囁くような声なのに、頭の中で金の鈴の音のように輝いているのだ。荒れた海のように意識が波立っていく。自分だけではなく、彼女をとりまいているすべてのものが、声にゆるがされ、金色に共鳴しているようだった。
 シアは目を凝らした。
 なにもない暗闇だったはずの塚の上に、ぼんやりと蒼白い光が現れはじめていた。地中よりあふれるように現出するこの世ならぬものの炎。驚きと同時に、畏れがシアを襲った。
 あれが魔物だったら――
 しかし、頭の中で結句のように響いた最後の言葉に、とてつもない力の到来、あるいは放出を感じ、体中の力が抜けてゆく。
――死せるものの魂よ。我の前に現れ、我の問いに答えよ。
 シダの茂みに座りこんだシアの目前で、塚の上の光はさらに強く、大きくなった。
 エスカの真剣なまなざしが、期待と不安をこめて、ふくれあがる蒼白いものを見守っていた。それは最後にはほぼ人とおなじ大きさにまでなって、蒼い篝火のように揺らめきたたずんだ。
 これが死人の霊、なのだろうか。
 そう思う間もなく、蒼白い光の中に、ぼう、と人とおぼしき輪郭が浮かびあがった。シアは息をとめ、その姿を食い入るように見つめた。ひとがたはすぐに長い髪をした女めいたものの姿になり、そしてゆっくりと面を上げた。
――わたくしを呼んだのはだれ。
 小暗くつめたい抑揚のない声が、うつしよのものたちを震わせた。
 エスカは霊の前にひざまずき、神妙にこうべを垂れた。
「私です。あなたは当代における白の賢者の娘御、メリアナ・グラガードさまとお見受けいたしますが」
 名がくちにされると同時に、死者の姿にかすかに存在感が増した。蒼白い炎がゆったりとした長衣をかたちづくってまとわせ、叡知の探求者のしるしである細い金属の環をつくりだした。
 それは、エスカにとっては懐かしい、賢者の塔に属する魔法使いのいでたちに違いなかった。
 女は若いままの美しい顔をしていた。うすいまぶたをもちあげて、女は声の持ち主へと意識をうごかしたようだった。
――その名を耳にするのはひさしぶり。ではあるが、私の名にはちがいない。このような地の果てに訪ねくるものがあろうとは。あなたは何者です。
「私は、賢者の塔より遣わされしもの」
――お待ち。顔をあげてお見せなさい。
 伏せていた顔をおそるおそるあげたエスカは、死人の貌を間近に見て、霜に冷たくこわばったようなそこにかすかに表情らしきものがうかぶのを認めた。
――クウェンティスの……そう。私が塔をあとにした折りに、あなたはまだいなかった。あなたは森ではなく塔を選び、そして長い旅を託された。たいへんな苦労をして、ここまでやってきたのですね。
 メリアナのまなざしが、いたわるようなものへと変化したようだ。
 が、それでもやはり死者のものでしかなかった。
「メリアナさま。あなたの助力をいただくためにこうしてやってきたのです。どうかお力をお貸しください。もう、すがるものがありません。長が――」
 エスカは声を詰まらせ、思い出すこともいとわしい記憶をよみがえらせて顔をゆがめた。
――父が間隙に落ちたことは知っています。ディーナル・シルンの闇をいだく王子のことも。ここでは血肉をまとっていたときよりも、遙かに多くのことが見えるのです。
 だが、期待を込めたエスカのまなざしに、メリアナは哀しげに眉をよせた。
――死者には、生あるものたちの世界に干渉することはできません。そんな力はないのです。すべてがただ見えるのみ。
 その声にふくまれる感情らしきものも、どこか遠い。
 彼女にとって、生ある世界のすべては過去のことなのだ。
「なぜです。なぜあなたはこんなところで――塔のだれもが、あなたの生を信じて疑いもしなかったのに」
 思わず、無念さが声ににじんだ。
 いったい自分は、なにをしてきたのだろう。おそってきた無力感にくずおれそうになる。
――クウェンティスの若者よ。あなたも塔に籍を置くものであるならば聞いたこともあるでしょう。私がなぜ塔にいられなくなったのか、その理由を。
 エスカには答えられなかった。たしかに、噂としてメリアナ・グラガードの出奔を聞きかじったことはある。だが、それがどういう真実をもち、何を意味していたのかの厳密な知識は、いまだ未熟なかれの前にひらかれたものではない。
 死者はうっすらと笑んだ。
――私は追われ、何度も死の一歩手前で踏みとどまりながら逃げてきたけれど、塔の方々はあるときふつりと私の前からいなくなった。とうとう、死んだことにされてしまったのかと思っていたのだけれど……
 それはちがうと、エスカは思った。
 いや、幾分はそういう理由もあったのかもしれないが、少なくとも、エスカはメリアナ・グラガードの名を知ってはいたし、だれからも彼女の死を聞いた覚えはない。故郷の森でもだ。
 かれが記憶しているメリアナについて語る師匠たちの表情は、罪人や追放者を話題にしているものとはとうてい思えなかった。かれらの胸のうちで、メリアナ・グラガードの肖像は尊崇と憧憬の対象として存在しつづけていたのだ。
 しかし疑問を問いただす余裕はなかった。話が脇道にそれてしまったら、引き戻すことはむずかしくなるだろうということは、エスカの血脈に刻み込まれた知識の中にあった。いまは死者の語るときだ。
――この島にたどり着いたとき、私はもう、限界に近づいていたのです。賢者を名乗る男のくちから出るすべてが虚しいでまかせであることはわかっていた。けれど、もう、なにも考えたくはなかった。いまならば、私の甘さがそれを招いたのだということはよくわかる。
 メリアナは過去の出来事を思い出したのか、つらそうに目をほそめた。彼女にとって、それは記憶に刻まれた最後の日々のできごとだ。
 エスカは、ためらいがちにではあるがはっきりとした口調で訊ねた。
「賢者というのは、この先の小屋に住んでいる騙りの魔法使いのことですか」
 メリアナの瞼がひややかにもちあがった。蒼白い炎でかたちづくられた双眸が、燃えあがったようだった。死者はこの瞬間だけ、かつて生あるものであったときの存在を、ただの記憶ではなく現実のものとしたようだった。
――そう。私が魔法使いだと知ると、丁重にもてなす一方で、かれは島中に噂をひろめていった。魔物が子どもまで連れてやってきた。島に住み着き、人々を狙っている。低い声で囁く声は、私にも聞こえていたわ。
――私は子どものことで頭がいっぱいで、気にもかけていなかったけれど、それは誤りだった。くだらない讒言であっても、ひとびとにおよぼす影響をきちんと評価して、もっと気を配るべきだった。
――そのうちに世話をしていることを恩に着せて、いろいろなことを言い始めた。始めはささいなことだった。薬草の本のなかのわからない単語の読み方とか、薬草の煎じ方のような。
――しだいに要求はどんどん大きくなってゆき、かれは私の指環を欲しがりだした。この島にたどりつくのに船を雇えなかった私は、指環に縛りつけた精霊に馬の姿をあたえた。それをだれか見ていたものから聞いたかれは、指環が精霊をあやつる鍵だとどうしてか睨んだのでしょう。残念なことに、それはかれがたどり着くことのできた、ゆいいつの真実だった。
――精霊の指環は、素人にはとても扱えない危険なもの。それでも幾度もおなじことをくり返されるうちに根がつきて、どうせ使いこなすことなどできはしないのだからと、私は男に指環をなげあたえてしまった。
――でも、それで終わりではなかったのです。かれは私たちを小屋から追い出して、私を魔物だと信じ切っている人々の手にゆだねようとした。危ういところで逃げだしたけれど、もう私には限界だった。島中を歩きつづけるうちに体が衰弱してゆくのがわかった。一歩踏み出すたびに命の終わりが近いのがわかったわ。
――そのとき、あの男が来てこう言った。
 私がまだ持っているはずの宝を渡せと。そうすれば命だけは助けてやらないでもない。
 そんなものはないと答えても、納得させることはできなかった。あの男は私の持っているすべてのものを望んでいたのよ。かれが語ったすべての偽りをぬりかためるために。
「老人は、あなたを殺したのですか」
 エスカのかすれ声の問いに、メリアナは一瞥をくれたが答えはなかった。
――男は私の娘と守り玉を手に入れました。
 死者の霊は、エスカの背後で茂みの中に惚けたように座りこんでいる少女に視線を移した。
 それまで凍りついた炎のようだった瞳が、かぎりない優しさをたたえていとおしげに微笑んだ。
 その威厳すらそなえた端正で知的な容貌が、疲れて薄汚れたそばかすだらけの少女のものと、意外なほどに似ていることに気づいて、エスカははっとなった。
――シア。
 メリアナの声にいざなわれるように、少女はよろめきながらたちあがり、おずおずと二、三歩近づいた。
――シア。
 愛するものを見つめる女魔法使いの瞳には、シアの心になにかを納得させるものがあった。メリアナはほかの言葉を忘れてしまったかのように、もう一度娘の名を呼んだ。
――シア。
 ようやく少年の隣に並んだシアは、自分に呼びかける蒼白い炎の女性をぼんやりと見ていた。まばたきをして、もう一度。こんどは美しい顔のすみずみまで、噂に聞かされたしるしがないかと注意深くさぐるように。
「かあさん……?」
 無理をして押し出すようにことばを口にした少女に、メリアナはおごそかな表情でそっとうなずいてみせた。
 島びととははっきりと異なる顔立ちではあったが、母親はうつくしい女性だった。くちびるはやさしい曲線をえがき、めもとにはおだやかな笑みが浮かんでいる。
「それじゃあ……ほんとうに……魔物なんかじゃ、ないんだね」
 シアの顔は霧が晴れたようにかがやいた。
「かあさんは、魔物じゃ、ないんだね」
 ひとことひとことを確かめるようにくちにすると、こんどは彼女の目からは涙があふれだした。
――シア、信じてほしいの。あなたはもちろん魔物などではありません。私は女たちがみなするようにおなかを痛めてあなたを産んだ。あなたの父親も、あなたの誕生を祝福してくれた。あなたは望まれて生まれた、私のたいせつな娘。私の言葉を信じて。
 やむを得ず手放さざるを得なかった我が子に話しかけるという機会を得て、メリアナは冥界へもちこんでしまったすべての思いをつたえようとしているかのようだった。
 さしだされた腕の中に、飛び込むことはできなかった。
 けれど、女性から照射される死者とは思えぬ魂の炎のかがやきとあたたかさが、身をおしつつんでゆくのを感じることができた。
 シアは理解した。
 自分はこの女性から生まれた。この女性の胎内でこの女性の食べるものを栄養とし、この女性の苦しみの中から生まれ、この女性の喜びとなったのだ。
 シアは涙をぬぐいながら、じぶんが信じたことを伝えるすべを見つけられずに、ただただうなずいた。願わくは、母親にすがりついて声をあげて泣き、ゆるしをこいねがいたかった。母親は魔物だといわれて、半ば以上信じていたことを。
 だが、ふれるべき母の手に実体はなかった。
 メリアナはむすめへの慈愛のまなざしを名残惜しげにふりきった後、エスカに注意を戻し、彼の願いに答えるべく、口をひらいた。
 彼女をかたちづくる炎はよわよわしくなっており、時間がせまっていることが察せられる。夜明けが近いのだ。
――叡知をもとめるわが同胞よ。
 メリアナは魔法使いが自分たちを呼ぶときに使う名で、見習いの少年に呼びかけた。
――願いにこたえられぬは、まことに心苦しい。せめて、かの闇のあるじをうちほろぼすためのすべを伝えることができればよいのですが、それも私にはおよばぬ知識。
 エスカは肩を落として答を聞いていた。可能性は低いとはいえ、秘術に通じた白の賢者の娘であれば、あるいは――とかけていた一縷の望みが、目の前でもろくもくずれていく。
――ただ、
 穏やかだった物言いに、あるかなきかの力がこもった。
――私がひそかに父より託されたものが、あるいは、役にたつやもしれない。クウェル・シルアーリンという名の鎮め石です。
 その名には、エスカにもかすかな聞き覚えがあった。はるかな昔、クウェンティスのいにしえの歌にさえ伝説の存在としてのみうたわれる、太古の力を秘めた石のひとつだ。それをなぜ、彼女が託されることになったのかをたずねているいとまは、今はもう、ない。
「それは…どこに」
 勢い込んで訊ねようとしたエスカだったが、答はすでに出ていることに気がついた。もちろん、オルジスだ。あの偽賢者が、後生大事に抱え込んでいるのに違いなかった。
 メリアナはかすかに嗤ったようだった。
――そう、おそらく小屋の中の長持ちの中でしょう。ですが、鎮め石には気をつけなさい。あれはとてもあつかいが難しいのです。みつけても不用意に触れてはいけません。夜の空色をした石です……
 すでに声は大気の中にとけこんでゆきそうだった。
 あたりは明るくなり始め、その姿も輪郭をうしない、霧消する寸前になっていた。
――さあ、ふたりとも。時間がありません。人々が気づいた。私ももう、土の中へと帰らなくては……
「かあさん」
 シアはすがるように母親を見たが、メリアナは穏やかではあるが有無を言わさぬ口調で命じた。
――ゆくのです。生きるのよ、シア。私はあなたに何もしてあげられないけれど、あなたの無事を祈っています。さあ。
 エスカがシアのほそい腕に手をかけて、そっとうながした。女魔法使いは少年を見てうなずいたようだった。
――あなたのゆくてに幸運のあらんことを。私の娘を頼みます。塔の方々と緑の森の貴い方々に……
 メリアナの言葉は声になる以前に輪郭をうしない、霧のように漂い、消えていった。
 いままで彼女の姿がかろうじてとどまっていた塚の上には、もう蒼白い光はなくて、夜明け間近のほのぐらい空虚な空間があるだけだった。
 死者の霊が自分の世界に還ってゆくと、体中に加わっていた圧力がふと遠のくのを感じて、エスカは息をついた。
 くびきを解かれたメリアナは、もう河を渡ってしまったろうか。
 東の空は白みはじめていた。
 まるでひと月分の夜を一度に体験したような長い夜だった。
 いままで行使していた高度な魔法のためにエスカの疲労は極に達していたが、精神的には高揚していた。
 ようやく、使命のひとつが達成されたのだ。
 一年間歩きつづけた苦労が報われた。
 成果を無駄にしないためにはつぎの目標にとりくむ必要があったが、いまなら何でもできそうな気がした。
 シアはエスカに呼ばれて顔をあげるまで、呆然と立ちつくし、塚の方向を見つづけていた。彼女は真剣な顔をして、かれに尋ねた。
「いまのは、夢?」
 紫色の朝の光がかき消してしまった後では、いままで見ていたものはゆめまぼろしだったのかと不安になるのも無理はなかった。彼女はゆいいつの証人であるエスカに、言葉を求めた。
「あたしが会ったのは、ほんとうに母さんだったの」
 否定されることにおびえながらの問いに、エスカは気の毒になった。
「そうだよ。彼女が認めたじゃないか。死者は嘘をつかない」
 保証の言葉はすこしはちからになっただろうか。夢うつつの気分がぬけない限りは、すべてを信じることはできないようにも思えた。
 エスカですら、いままでの出来事が現実のような気がしていないのだから。
 しかし、不安は一時的なものだったようだ。
 少年が肩にふれると、魔法使いのはずむような昂揚がその手を介して流れ込んだ。まるでエスカの中で生まれたばかりの自信が、少女のまぶたを開かせたようだった。
 そうだ。なにを怖れている。
 シアはたしかに母親の存在を感じた。
 見ただけではない、感じたのだ。
 触れられるほどはっきりとしたものではなかったけれど、女性の魂をたしかに感じたのだ。血肉はすでに朽ち果てて久しいものの、その霊的な存在は、はっきりとシアの中にもあるなにものかを含んでいた。
 だから、シアは彼女を母親なのだと認識したのだ。
 母親だと感じられたから、信じられたのだ。
 なにがあろうと、じぶんの感じたことなら、信じられる。
 エスカは、シアの深い海のような瞳がじぶんを見て、わずかに微笑むのを見た。そのなかにひらめいた不思議な光が、たんなる陽光を映したものではないことなど、思いつきもしなかった。
「急ごう」
 かれらは、小屋へとつづく道をひきかえしはじめた。



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